【北京・大塚卓也】中国国家統計局は24日、07年の国内総生産(GDP)の伸び率が前年比11.4%になったと発表した。5年連続の2ケタ成長で、13.1%を記録した94年以来で最も高い伸び。
GDP総額は24兆6619億元(約369兆9000億円)。06年のGDP総額はドル換算で米国、日本、ドイツに次ぐ4位だったが、ドイツの07年の成長率は2%強にとどまると予想されており、中国が3位に浮上する可能性もある。
社会インフラ整備やビル建設など固定資産投資が、前年比24.8%と高い伸びを維持した。貿易黒字も前年比47.7%増の2622億ドル(約28兆円)。
ただ、停滞懸念が強まる米経済の動向次第では、好調が続いてきた対米輸出に今後陰りが生じる可能性がある。中国政府は北京五輪を目前にしてサービス産業の拡充など内需主導経済への転換を進めているが、消費者物価指数が4.5%と06年の上昇率の3倍に達するなど物価上昇懸念も強まっており、08年以降も右肩上がりの成長が続くかどうかは不透明だ。