女優の永作博美さん(37)と俳優の松山ケンイチさん(22)が20歳の年の差恋愛を演じた映画「人のセックスを笑うな」(井口奈己監督)の試写会が15日、東京都内で開かれた。松山さんは実際には15歳年上の永作さんに対して「全部のシーンでドキドキしました」と話し、この日の落ち着いた和服姿に「着物(姿は)まずいですよね~。本当にすごくお奇麗です」とほおを赤らめ、ベタぼれの様子。一方、永作さんは、最近女性ファンが増えている松山さんに対して「監督が(松山さんを)素敵に撮ってくださっているので見てください」と淡々と答え、実際の恋愛感情は松山さんの片思いで終わっているようだった。
原作は、芥川賞候補にもなっている山崎ナオコーラさんの同名小説。美術学校で講師をするユリ(永作さん)が19歳の美学生みるめ(松山さん)を絵のモデルにしたことがきっかけで2人は恋に落ちるが、ユリは結婚していた……という物語。松山さんにとっては初めての恋愛映画出演になる。
永作さんは「自由奔放で、幅がとても広い女性を演じました。自分の(演技の)新しい部分を出した思い出深い作品になった」と仕上がりに手応えを感じている様子。松山さんは「永作さんの笑顔がものすごくかわいい。(僕の恋愛の)ドキュメンタリーのようだと言ってくれる人が多いので、ニヤニヤしながら家に帰ってください」と1年前の撮影を思い出してニヤけていた。井口監督は「恋愛映画の金字塔を建てるつもりで映画を作りました。頭で考えるより心で感じてもらえたら作った意味があります」とPRした。
作品には、蒼井優さんや忍成修吾さん、あがた森魚さん、温水洋一さん、桂春団治さんらも出演している。映画は19日から東京・シネセゾン渋谷ほか全国で順次公開予定。【細田尚子】