藤井美菜さん(19)主演の映画「雨の翼」の完成披露試写が21日、ユナイテッド・シネマ豊洲(東京都江東区)であり、主題歌「雨の翼」でデビューするシンガーソングライターのKUMAMIさん(24)が映像に合わせて主題歌やサウンドトラックを生演奏する“生映画”のパフォーマンスを披露。KUMAMIさんは「やり切れてほっとしてます。デビュー後も、人の心に一対一で(楽曲を)届けていきたい」と満足そうだった。
映画は、ユナイテッド・シネマの「みんなの映画プロジェクト」のシネマプロットコンペティション第1回入選作を元に、「ニライカナイからの手紙」の熊澤尚人監督が映像化。雨の日に事故死した教師への思いを持ち続ける女子高生・透花と、彼女に興味を持つ野球部員・陽介の姿を描いた物語。透花役に映画「未来予想図」などの藤井さん、陽介役に映画「リアル鬼ごっこ」の石田卓也さん(20)とフレッシュなキャストが演じている。
「映像と音楽の融合」を目指して、通常とは異なり、物語の原案から作曲し、その曲か脚本を制作、そして脚本を元に作詞するという手法で撮影前にサウンドトラックや主題歌を制作。その音楽を元に撮影するという手法が取られた。音楽を担当したKUMAMIさんは、7歳からクラシックピアノを学び、19歳から福岡でライブ活動を始めたシンガーソングライター。ユナイテッド・シネマ豊洲のカフェで演奏しているところをスカウトされて、今回のデビューにつながった。
試写では、KUMAMIさんが登場人物の心の揺れ動きを繊細なピアノ演奏で見事に表現。上映後のミニライブでは、KUMAMIさんが続編をイメージして作ったという「キンモクセイ」など3曲を披露した。熊澤監督は「登場する3人の感情が伝わってくるような歌詞。これが本当の音楽と映像のコラボレーション」と絶賛していた。
シングル「雨の翼」(1000円)は2月6日発売、映画の挿入歌など5曲を収録。映画は2月9日から全国公開され、KUMAMIさんはユナイテッド・シネマ豊洲(2月10、11日)やユナイテッド・シネマキャナルシティ13(福岡市博多区、16、17日)など全国4カ所で披露する。【西村綾乃】