◆窪塚洋介ネイティブアメリカン紀行(TBS=後9・0)
◇伝統守り通す強い意志
撮影開始は昨年5月だが、同年6月に窪塚洋介が自宅マンションから転落して重傷を負ったため中断。今夏に撮影を再開して番組が完成した。住み慣れた土地を追われながら、伝統を守り続けるアメリカ先住民を紹介する。
米国南部の居留地「ナバホネーション」でホームステイした窪塚。精霊に祈りをささげるために着る伝統衣装を身にまとい、木の骨組みに土を盛ったスエットロッジと呼ばれる円すい形の小屋や、付近の山にわく聖なる泉で、祈りの儀式に参加する。さらに、碑のような巨大な岩が並ぶモニュメントバレーや、水色の滝つぼを持つスーパイの滝など先住民の聖地を巡り、広大な自然に圧倒される。
文明社会の影響で生活習慣も変えられながら必死に生きる先住民。日本人が失いかけている「文化を守ろう」という強い意志を感じる。(進)
毎日新聞 2005年9月14日 東京朝刊