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校内暴力:カッター見せ、椅子振りかざし キレる小学生

作者:未知  来源:每日新闻   更新:2005-9-23 8:28:00  点击:  切换到繁體中文

 

連日のように教室が騒乱状態に陥り、男性教諭たちが乗り込んで児童を“鎮圧”する。児童がカッターナイフで級友の鉛筆を切り刻み、切れ味をみせびらかす--。文部科学省の調査で、小学校の荒れが浮き彫りとなった。大阪府や神奈川、埼玉県など大都市部で目立って増えている。小学生はなぜキレやすくなっているのか。

 千葉県北部の小学校の4年のあるクラス。休み時間、ささいな口論から児童が暴れ出す。鉛筆や教科書を手当たり次第投げつけ、椅子を振りかざす。教室はたちまち大騒ぎとなり、学校が事前に決めた抑止役の男性教諭たちが駆けつけ、男児数人を押さえつける。

 50代のベテラン女性教諭が担任だが、4月当初から授業は崩壊。5月の連休以降はほぼ毎日“暴動”が起きた。保護者有志数人が授業を監視する事態となり、学期途中で38人を19人の少人数2クラスに分けた。

 ある保護者は「ありえないことが起きている」と嘆く。暴れる児童は決まっている。学校にカッターナイフを持ち込む。教師に悪態をつく。級友の肩にかみつき、1週間のけがを負わせたこともある。児童には2~3人が同調する。保護者会に児童の親が出ず、解決の糸口はない。担任の家庭訪問に親は「家ではいい子。暴れるなんて考えられない」と繰り返す。

 東京都多摩地域の小学校。「今の小学生の校内暴力は、中学生とはまるで質が異なる」とベテラン教諭(55)が言う。この学校でも3クラスが崩壊している。「中学生には大人への反抗心という要素もあるが、小学生の校内暴力は授業中に我慢ができず立ち歩くことの延長で、むずかる赤ん坊と同じ。まったく社会性がない」

 小学生の暴力行為の最も多かった大阪府は320件(前年度比31%増)。次いで神奈川県318件(同34%増)▽兵庫県173件(同2%減)▽埼玉県127件(同164%増)--で、小学校の荒れは大都市部で多く、伸び方も著しい。【井上英介】

 ◇識者分析 背景に「少子化」「週5日制」

 小学校が荒れている背景について、識者の見方はさまざまだ。

 「声に出して読みたい日本語」の著者、斎藤孝・明治大教授(教育学)は「少子化や核家族化で、人間関係の絶対量が不足しているのではないか。学校で感情をコントロールする訓練が必要だ」と話す。

 フリースクールの草分け「東京シューレ」の奥地圭子理事長は「数年前から小学生の暴力は増えていると感じていた。少子化で子どもに対し、親や教師を含めた多くの大人が期待をかけるようになり、そのことが子供たちのストレスや緊張になっている」と見る。

 教育評論家の尾木直樹・法政大教授(臨床教育学)は「ゆとり教育の反作用で、学校週5日制のもと、以前より詰め込みがひどくなり、子どものストレスは高まっている。ささいなことが対教師暴力につながるのではないか」と指摘している。【千代崎聖史、井上英介、高島博之】

 ◇不登校の高校生6万7500人

 全国の国公私立高校の不登校生徒数が04年度6万7500人に上ることが22日、文部科学省の調査で分かった。高校生を対象とする不登校調査は初めて。在籍者に占める比率は1・82%で、不登校の生徒の36.6%に当たる2万4725人が退学している。小中学校も含めた不登校者の総数は19万817人。


 

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