テレビ・キャスターなどとして活躍するジャーナリストの鳥越俊太郎さん(65)が直腸がんのため今週中にも手術することが3日、分かった。レギュラー・コメンテーターを務めるテレビ朝日の情報番組「スーパーモーニング」に電話で生出演し、明らかにしたもの。
当初は、司会の渡辺宜嗣アナがコメントを代読する予定だったが、鳥越さん本人が「ジャーナリストとして自分の言葉で視聴者に説明したい」と強く希望し異例の電話による闘病宣言となった。
体調不良を覚えたのは先月に入ってから。「先週末から、いろいろと検査した結果、直腸がんが見つかりました。病名を聞いた時は、それほどショックを受けなかった。(同じ病気を克服した俳優の)渡哲也さんのことを思い出した」という。
今週中に手術が行われるが「私は取材する立場の人間。こうすれば元気になるということを皆さんにお見せしたい。それが私自身の心の支えにもなる」と病魔と闘う決意を強調し、克服を視聴者に誓った。局には多くの視聴者から激励の電話やメールが寄せられた。
鳥越さんは現在、「スーパーモーニング」の月~水曜日のレギュラーを務めているが、2週間の入院後、1週間休養し10月24日のブラウン管復帰を目指す。同番組には9月28日まで通常通り出演していた。また、12日に予定されていた「メガネベストドレッサー賞授賞式」は欠席する。
▼大久保クリニック三宅健治院長 直腸がんは大腸の最も肛(こう)門に近い部分にできる悪性の腫瘍(しゅよう)。最近、日本人の発症率が高くなっており、一般的には男性に多いとされる。原因は食事の欧米化などと考えられている。発見しやすいがんの1つで、早期がんの場合、5年生存率は90%以上。早期に発見できれば内視鏡で切除できる。進行度と場所によっては人工肛門の可能性もある。術後は3週間から1カ月程度で退院可能。退院後は1カ月前後の療養で仕事に復帰できるのではないか。