小田和正(58)が17年ぶりにテレビCMに出演した。商品はトヨタ自動車「アリオン」で、きょう12日から放送される。このCMには自分の最新アルバム「そうかな」から「Re」を提供。これで「そうかな」に収録した計11曲がすべてタイアップ曲となる快挙を達成。きょう、沖縄で18年ぶりのコンサートを開くなど、激走を続ける。
CMはちょっとお堅いイメージの小田和正像を覆す。
車の中で作曲をする小田。外に出ると、女子サッカーのボールが転がってくる。「いくぞ!」と格好良く蹴り返そうとするが、蹴ったボールは違う方向へ。「ははは」と苦笑いする。
CMで企業の企画・演出に身を委ねるのは88年の「ネスカフェゴールドブレンド」以来。ほかにも数多い依頼があった中、出演を決めた理由について関係者は「等身大でできる企画だった。格好をつけたポーズが必要なものだったらやらなかっただろう」と話す。
「ラブ・ストーリーは突然に」「さよなら」など楽曲のイメージは二枚目だが、素顔は意外にコミカル。最近のコンサートのトークや、コンサートで流す映像企画「ご当地紀行」では客席から大きな笑いがもれる。
このCMはそれを反映させた形で、小田はジョークまじりに「(商品の)足を引っ張らなければいいけど」と語っているという。
また、CMにオリジナル曲「Re」を提供したことで、アルバム「そうかな」の計11曲がすべてタイアップ曲になった。 これまでもタイアップ曲を集めたアルバムはあったが、発売後のオリジナルアルバムの収録曲にすべてタイアップがつくのは極めて異例。それだけ小田の楽曲にニーズがある証と言え、小田は「ありがたい」と語る一方で、スタッフには「そこまでやるか?」と苦笑いしたという。
現在は「最年長記録」と話題になった大規模ツアー(12月まで23会場41公演29万人動員)の真っ最中。ファンの熱望に応える形で、機材運搬などの問題で18年も実現しなかった沖縄でのコンサートをきょう行う。
≪ミスチルも4曲で達成≫過去の全曲タイアップとしては、Mr.Childrenが6月に発売したシングル「四次元~Four Dimensions」(4曲入り)がある。ポカリスエットのCMソング「未来」や、映画「フライ、ダディ、フライ」の主題歌「ランニングハイ」など。