「日本たばこ協会」などたばこ業界の3団体は27日、08年中に全国のたばこ自動販売機を成人識別機能付きにすると発表した。未成年者の喫煙防止が狙いで、成人利用者に専用の顔写真付きカードを発行、自販機が識別する。
全国に設置されたすべての自販機が対象で、専用ICカードを自販機の読み取り部分にかざすことで識別。カードはプリペイド方式で、自販機で金額の補充もできるようにする。また、カードをかざしたうえで現金での購入も可能にする。
カードは身分証のコピー、顔写真を協会に郵送して申し込んだ人に限って発行する。消費者には実費以外の費用負担は求めない方針。導入にかかる予算は800億~900億円と見込まれる。
04年度中のたばこ売り上げ約4兆円のうち、その半分を自販機が占める。02年以降、千葉県八日市場市と鹿児島県種子島で順次試験導入しているが、未成年者の喫煙防止に効果が出ているという。【立山清也】