渡哲也(63)ら石原プロモーションが全面協力する小児がん征圧キャンペーンのチャリティーコンサート「生きる2005 IN国技館 小児がんなど病気と闘う子供たちとともに」(主催毎日新聞社、後援スポーツニッポン新聞社など)が30日、東京・両国国技館で行われた。今年は節目の10年目。渡は「全員が全員、治っているわけではない。続けていくことが大事」と訴えた。
継続は力なり。自ら大腸がんを克服した経験のある渡が協力を申し出て96年にスタートした「生きる」が、10年の歳月を積み重ねた。小児がんや骨髄性白血病など大病と闘う子供たちが招待され、会場は約6000人で埋まる熱気。神田正輝(54)の軽妙な司会でスタートし、00年の札幌で“デビュー”した徳重聡(27)は「回を重ね、元気になっていく子供たちを見るたびに、たくさんの大きな勇気をもらっています」とあいさつした。
特別ゲストとして、人気アイドルグループ「関ジャニ8」が出演し、新曲「好きやねん、大阪。」を中心としたメドレーと、デビュー曲「浪花いろは節」を熱唱。渡も「若い人たちに浸透していくのは、とてもいいこと。協力に感謝している」とねぎらいの言葉をかけた。舘ひろし(55)は「泣かないで」などに加え、主演映画「まだまだあぶない刑事」の主題歌で、7年ぶりの新曲となる「貴女(あなた)と…」をライブで初披露。石原プロの若手は日舞や和太鼓などのパフォーマンスに初挑戦した。
ラストは子供たちもステージに上げ、出演者全員で「上を向いて歩こう」を合唱。渡は「(小児がんなどの)実態をご理解いただき、さらなるご協力のほどをお願いします」と訴え、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。渡は終演後、控室で子供たちと懇親会を開き、エールを送った。「元気になった子が、毎年、来てくれますからね。でも、悲しい知らせも受ける。全員が全員、治るわけではない。続けていくことが大事なんです」と切実に話した。