優れたアマチュアアニメ作品を上映し、表彰する「第一回吉祥寺アマチュアアニメーション映画祭」が9日、東京都武蔵野市の吉祥寺武蔵野商工会館ゼロワンホールで開かれた。公募で集められた21作品が上映され、正路千暁さんの「BOTTLESHIPMAN」が優秀賞に輝いたが、最優秀賞にあたるグランプリは該当作品なしに終わった。
「BOTTLESHIPMAN」は、あるバーで酒を飲んでいた男が空のびんをのぞいたところ、突然びんの中に吸い込まれてしまい、びんから抜け出そうと奮闘する様子を描いた約1分40秒の作品。びんから抜け出そうとするストーリー性と、びんの中を描いたガラスの質感などが評価された。
「吉祥寺アマチュアアニメーション映画祭」は、毎日新聞社発行の「まんたんブロード」でもコラムを連載中の編集家の竹熊健太郎さんらがアマチュアの自主制作アニメをもっと広めようと企画。大学、専門学校の卒業制作作品を中心に21作品が集まり、竹熊さんのほかアニメ評論家の氷川竜介さんらが審査員を務めた。竹熊さんは、「今回は3DCGの作品がほとんどで、日本独自の2Dアニメのエントリーが少なかった。来年はもっと告知を広めて幅広いジャンルの作品を集めたい」と話した。【渡辺圭】