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なぜなぞ科学:嫌な記憶は、なぜ忘れられない?

作者:未知  来源:每日新闻   更新:2005-11-3 4:44:00  点击:  切换到繁體中文

小さいころのおねしょや思春期の失恋の思い出は、いつまでも忘れられないが、前日の仕事のミスぐらいはお酒を飲んでぱっと眠れば忘れられることもある。嫌な記憶ってどうなってるの。

 「一般的に、嫌な思い出はなかなか忘れられないもの。強引に記憶を切り離そうとして病気になることもある」と話すのは、東邦大佐倉病院の黒木宣夫助教授(精神医学)。人に相談して発散できるうちはいいが、それが内面に押し込められると病気になりやすいという。人間の精神は意外にもろい。

 嫌な思い出が心にひっかかって他人を攻撃しやすくなる人格障害、体と心を切り離して嫌な思い出を忘れようとする解離性障害。さらに、死に直面するような強烈な体験が繰り返し記憶によみがえる心的外傷後ストレス障害(PTSD)もよく知られる。

 一方で、脳が嫌な記憶をうまく整理する仕組みを示す実験結果もある。米国プリンストン大チームが、脳の神経の再生を促す遺伝子を取り除いたマウスを箱に入れ、電気ショックなどを与えた。2週間後に普通の箱に換えても、マウスは入ろうとしなかった。その遺伝子を持ったマウスは、電流が流れない箱に換えると、前の嫌な記憶を無くしたかのように箱の中に入った。新たな脳の神経が生まれ、古い嫌な記憶を整理し、新しい境遇に順応したらしい。

 睡眠に詳しい井上昌次郎・東京医科歯科大名誉教授(睡眠学)は「どうしても嫌な記憶が消えない病気の場合は別として、健康であれば日常の嫌な記憶はぐっすり眠れば気にならなくなる」と話している。【山本建】


 

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