○ヤクルト7-4阪神●
ヤクルトが3位に浮上した。二回2死満塁、ガトームソンの中前打で先制し、青木の二塁打などで加点。ガトームソンは終盤まで球威が衰えず、5勝目を挙げた。阪神は片岡の3ランなどで粘ったが、及ばず。連勝は2で止まった。
▽ヤクルト・古田監督 結果的に勝ったけど、いいゲームではなかった。3位? そうなの? でも、貯金が増えてないんだよね。
▽阪神・岡田監督 片岡のホームランで流れが来てたんやから、九回は0点で行かんと……。下柳? 四球がなあ。
▽ヤクルト・ガトームソン 調子は良かった。最後は少し心配したけど、ブルペンを信じていた。二回の先制打? 打撃練習は、ほとんどしていない。僕にヒットが出るのはラッキーな時だ。
▽阪神・片岡 (八回に1号3ラン)なかなかああいう当たりがなかったからね。これから増やしたい。
○…阪神の先発・下柳が5回4失点でマウンドを降りた。制球が今一つ。二回無死一塁、ラロッカにストレートの四球を与えて傷口を広げ、投手のガトームソンに2点適時打を浴びる。さらに暴投で3点目を献上するなど、持ち味である粘り強い投球を見せることができなかった。15勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得した昨年、登板24試合で32個だった与四死球が、今季は12試合で早くも33個に。波に乗れない原因は、この辺りにありそうだ。
○…八回表を終わった段階でヤクルトは5点リード。こんな快勝ペースが守備のほころびから一転、冷や汗が流れる展開になった。八回1死一塁、シーツの遊ゴロを処理した大原が送球を焦って二塁・ラロッカへトスミス。続く金本が二ゴロを放った際にはラロッカの悪送球が飛び出した。その後、片岡に3ランを浴び1点差まで詰め寄られてしまった。古田監督は「大原は、しびれたんだろうね。エラー、エラー、ホームランじゃねえ」と反省を促した。とはいえ、4失策を犯しながらも打線の奮起で勝ちを拾ってAクラスに浮上。「失点につながったけど、敗戦にはつながらなかった。いろいろ経験できた、いい一日でした」と、古田監督も最後は前向きな姿勢を取り戻していた。
毎日新聞 2006年6月23日 21時51分 (最終更新時間 6月23日 23時29分)