【ニューヨーク坂東賢治】国連のアナン事務総長は24日、ローマで26日に開かれるレバノン問題の関係国外相級会議で、レバノン南部に派遣される国際部隊の性格などを巡って意見調整が行われるとの見通しを示した。会議への出発を前に記者団に語った。
アナン氏は24日、今月末でレバノン南部への駐留期限が切れる国連レバノン暫定軍(UNIFIL)について国連安保理に報告書を出し、8月末までの1カ月だけ期間を延長し、その間に新たな国際部隊についての合意を目指すよう勧告した。
新たな国際部隊に関してアナン氏は、安保理決議の下での多国籍軍派遣を主張する国と、国連平和維持活動(PKO)としての部隊派遣が望ましいと考える国があり、「徹底した議論が必要だ」と語った。
停戦監視のため78年からレバノン南部に展開しているUNIFILは2000人規模で、イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの武装解除などに対応できる能力がないため、アナン氏は安保理に、拡充かこれに代わる部隊の派遣を求めている。
毎日新聞 2006年7月25日 10時37分