【ワシントン吉田弘之】日産自動車・ルノー連合のカルロス・ゴーン社長は13日、米CNBCのインタビューに答え、米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)との提携協議を年末までに完了したいと語った。ゴーン社長は14日、デトロイトでGMのワゴナー会長兼最高経営責任者(CEO)と会談し、提携案について協議する。
ゴーン社長は、「日産は北米での生産能力拡大が必要だ。3社連合が成立すれば、(GMの)既存の生産設備が使える」と述べ、GMが閉鎖した工場を日産車の生産に向ける可能性を指摘、GMのリストラによる人員削減を防ぐことにもなるとの考えを表明した。
すでに電話でワゴナー会長と話したことを明らかにし「ルノーと日産の連合の成功で、われわれはワゴナー会長より(提携に)楽観的だ」と語った。またゴーン社長自身がGMの経営に携わることはないと断言。資本提携については「株の保有は合意の真摯(しんし)さを象徴するという意味で重要だ」と述べ、出資に意欲を示した。
さらに、提携協議を早急に本格化するため、今回の会談で協議スケジュールを設定したいとの考えを示す一方、「専門家にさまざまな選択肢を研究する十分な時間が必要だ」とも述べた。
一方、GMのワゴナー会長は13日、上院特別委員会の公聴会で証言した後、記者団に対し、ゴーン社長との会談で提携効果や互いのビジョンについて詰めた協議を行う考えを明らかにしている。
毎日新聞 2006年7月14日 11時11分 (最終更新時間 7月14日 12時26分)