米中部ケンタッキー州で27日に起きた米地域航空会社コムエアーの旅客機墜落事故で、搭乗者名簿に名前のあった光野哲也さん(34)が勤める現地企業の親会社「住友建機」(本社・東京都品川区)には約50人の報道陣が集まり、28日正午すぎから、同社広報課長が対応した。
同社には、出向まで光野さんが勤めていた千葉市の工場に、午前7時半、外務省から「搭乗者が社員の可能性がある」と連絡が入った。光野さんと妻菜穂子さん(31)が一緒に乗っていた可能性が高いことが分かった。
光野さんは96年に入社し、この工場に油圧式ショベルの開発設計の技術者として勤務し、05年からLBX社に出向していたという。
LBX社は、98年に住友建機が米国での油圧ショベルの製造・販売を目的に設立。光野さんは出向後、夫婦でレキシントンで暮らしていた。航空機にはプライベートで搭乗していたとみられるが、住友建機では「搭乗の目的は確認できていない」としている。
同社では28日朝から総務担当や広報担当十数人が対応に追われた。日本に住む光野さん夫妻の両親は旅券手続きが済み次第、29日にも米国に向けて出発するという。【五味香織、鈴木梢、田村彰子】
毎日新聞 2006年8月28日