情報通信審議会(総務相の諮問機関)は1日、現在1回しかできないデジタル放送の録画制限を見直すよう、放送局や家電業界に求める答申を竹中平蔵総務相に提出した。地上デジタル放送普及のため、個人の利用の範囲内でDVDなどへのコピー制限を見直すようよう提言し、年内に緩和の条件などを示すよう求めた。しかし、著作権の侵害を懸念する放送局などから反発も予想され、実現するかは不透明だ。
現在の地上デジタル放送では、違法コピーを防ぐために、放送番組の録画を一回に限る方式を採用。デジタル放送対応レコーダーのハードディスク(HDD)に録画した番組をDVDなどにコピーすると元のHDDのデータは消える。しかし、コピーに失敗するとデータが完全に消えてしまい、視聴者からは不便との声が出ていた。【工藤昭久】
毎日新聞 2006年8月1日