秋田県藤里町の連続児童殺害事件で、殺害された町立藤里小1年、米山豪憲君(当時7歳)の父勝弘さん(40)が13日、「秋田県警の不適正な職務行為により苦痛を受けた」として、苦情を申し立てる文書を沓掛哲男国家公安委員長と漆間巌警察庁長官に郵送した。県警の捜査について調査し、回答することを求めている。
米山さんの苦情申し出はA4用紙12枚。畠山鈴香被告(33)に最初に殺害された長女彩香ちゃん(当時9歳)の事件について「周辺住民への聞き込みがずさん」「転落場所を誤った場所と特定した」と初動捜査のミスを指摘。「豪憲殺害は警察の度重なる捜査ミスにより引き起こされた」と主張している。
杵淵智行県警本部長は今月4日の県議会で「捜査としては必ずしも十分なものではなかった」と初動捜査の不備を認めたが、米山さんは「県警はミスを認めたわけではなく、謝罪もない。私たち家族の精神的、肉体的苦痛は極度に達している。正確に調査し、真実の回答を願いたいと苦情を申し立てた」と話している。【田村彦志】
毎日新聞 2006年9月14日