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記者の目:新潟県中越地震から2年 渡辺暢(長岡支局)

作者:渡辺暢  来源:mainichi-msn   更新:2006-10-24 8:15:40  点击:  切换到繁體中文

 67人の犠牲者を出した新潟県中越地震から、23日で2年を迎えた。現地では年内完成を目指して急ピッチで国道・県道の復旧工事が進み、元の生活に戻った人も増えた。復興は順調に見えるが、取り残されている人も多い。その人たちに合ったきめ細やかな支援をすることが、今後の行政の課題だと痛感している。発生直後から取材に携わった者として、そうした人々の思いをどれだけ伝えることができたのか、自戒も込めて記したい。

 県によると、9月末現在の仮設住宅入居者は、1672世帯5315人。最大時の05年3月末の2935世帯9649人の5割強となった。見通しでは、最大800世帯が入居期限(12月16日)を過ぎても自宅に戻れない。うち2割は、全村民が避難した旧山古志村(長岡市)の住民とみられている。

 被災者の中には、帰村をあきらめて他の場所で暮らす人もいる。とはいえ、住民の古里を思う気持ちは強い。

 「そりゃあ山古志のべと(土)かね」。今夏、旧山古志村の闘牛場で取材する私の泥だらけのカメラを男性(79)が指さした。土は地震による土砂崩れで芋川がせき止められて水没し、今も避難指示が続く同村の木籠(こごも)集落での取材でついたものだった。

 そう答えると、男性はうれしそうにうなずいた。聞けば、木籠出身。自宅はつぶれ泥水につかった。年齢も考えて帰村をあきらめ、新潟市で長男と同居している。喜ぶ姿に、愛する古里を離れざるをえなかった無念さが感じとれた。

 その木籠でも復旧工事は進む。鉄製の頑丈な仮設道路ができ、住民の車が走る。村内で食堂を再開した女性は「これで人の多い集落ともつながる。少しでも客足が戻れば」と期待をかける。

 4月に訪れた際は、水没地帯手前ですら雪解け水のため、沼のようだった。腰まで泥土にはまった。目の前では重機が土砂を運び込み、足場を確保しながら進んでいた。それからすれば、信じられない光景だ。

 しかし、復旧すれば人が帰ってくるわけでもない。長岡市の調査では旧山古志村690世帯中、帰村の意思を示したのは約7割の488世帯だった。木籠住民26世帯中でも19世帯だ。

 山を下りる人の話を聞くと「平場のほうが便利だから」と地震を一つのきっかけにする人もいれば、帰村を望みながらも再建資金の不足などであきらめている人もいる。

 その願いをかなえる手立ては本当にないのか。被災者を支援する新潟県中越大震災復興基金の利用実績が伸び悩んでいる問題などを取材すると、取り組み方次第ではもっと多くの住民が帰村できると感じる。

 「復興基金」は基本財産3000億円の運用益600億円を使い、生活支援や農業、養鯉(ようり)業の復興支援など83事業を展開する。だが、この2年で予算化された約250億円の2割しか利用されていない。毎日新聞が被災者200人に実施したアンケートでも、約4割が「知らない」と回答している。

 山間地の人間にとって、主な情報源は集落内での寄り合いや立ち話。仮設住宅に入らず、子供の家などに身を寄せていた被災者には情報が行き届かないこともある。

 豪雪地帯ゆえの問題も絡む。小学生3人が犠牲になった小千谷市塩谷では、49世帯中30世帯が転出する。長男(当時12歳)を亡くした星野宏さん(43)もその一人。「自分の仕事中に除雪を担ってきた父も高齢。無理はさせられない」と話す。家に戻った人たちにも除雪への不安を訴える人が多い。何らかの対策を取らねば、今後も住民流出は止まらないだろう。

 「被災者は最後の一人まで見捨てない」と泉田裕彦知事は言う。これからが復興の正念場となる。だからこそ、戻りたくても「なぜ」戻れないのかをもっと分析し、より細やかな支援をしてほしい。基金の周知徹底、除雪への配慮だけではなかろう。

 この2年で仮設住宅を何度訪れたか分からない。「そこの道にヨモギが生えてたから作ったんだ、持ってけ」と草もちを手渡してくれた人もいた。その優しさ、たくましさには逆に励まされる気がした。

 この人たちの笑顔を再び山で見たいと思う。その日まで、カメラの土はふき取らないつもりだ。

毎日新聞 2006年10月24日


 

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