【ワシントン及川正也】スリランカでの政府軍と少数派タミル人武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ」（ＬＴＴＥ）の武力衝突激化を受け、スリランカ復興に関する日本、米国、ノルウェー、欧州連合（ＥＵ）の４共同議長国・組織は２１日、米国務省で会合を開き、双方の停戦合意違反を非難し、紛争の平和的解決を求める共同声明を発表した。
声明は「交渉を継続し、戦闘と人権侵害の悪循環を断ち切るべきだ」と即時停戦を迫るとともに、国内避難民保護のための非武装地帯設置などを求めた。
記者会見した明石康・日本政府代表は「政府側が幹線道路を通じた人道物資輸送再開の意向を示したことや、非政府組織（ＮＧＯ）のＬＴＴＥ支配地域での活動再開許可など、前向きの動きもある」と述べ、交渉再開に期待を示した。
スリランカ内戦は０２年に停戦合意したが、昨年末から戦闘が再び激化。今年６月からはＬＴＴＥ側の自爆テロと政府軍による空爆などが繰り返され、約３０００人が死亡するなど停戦合意は事実上崩壊している。
毎日新聞 2006年11月22日
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