4月24日に行われる全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、私立学校871校のうち約4割の332校が不参加になることが16日、文部科学省の調査で分かった。一方、公立学校は愛知県犬山市教育委員会が不参加と回答し、参加率は99.96%になる。文科省は全国一律の実施を目指してきたが、不可能な状況になった。
全国学力テストは、原則として小6、中3の全児童・生徒が対象。調査によると、国公私立別の参加校数は、国立が調査対象者の在籍する160校のすべて(参加率100%)▽公立は同3万2119校のうち3万2105校(同99.96%)▽私立は同871校のうち539校(同61.88%)。
私立の不参加校は都市部の学校に多くみられ、理由には全国学力テストが「独自の教育理念や方針」と異なることを挙げているという。また、犬山市教委は「独自の教育理念に合わないので、参加することに支障がある」と説明している。
文科省は全国一律の調査が不可能な状況について、「できるだけ多くの人に参加してもらったほうが正確な数字が出てくる。ただ、(テストの)中心は公立学校だと考えている」と話している。【高山純二】
毎日新聞 2007年2月16日 13時49分