米証券取引委員会(SEC)は8日(現地時間)、株価のつり上げを狙った迷惑メールが見つかったとして、未公開株市場で35銘柄の売買停止を命じた。メールで風説を流布し、買いをあおる事例が急増しているが、取引停止は異例。21日まで10営業日にわたって禁止される。
停止されたのは、未公開株市場の「ピンク・シート」で取り引きされている株式。迷惑メールは投資顧問会社などを装い、これらの銘柄の値上がりが予想されるとして、買いを促しているという。
対象は米アパレル・マニュファクチャリング・アソシエイツ社の株式など。同社が「重大発表を予定している」などというメールが出回り、1株6セントだった株価が2日間で45セントに跳ね上がる事例があった。
セキュリティー会社が昨年発表したデータによると、迷惑メールのうち株価の誘導が目的のものは全体の15%を占めるようになった。株式の番人であるSECは、氾濫を無視できなくなり、強い態度を示したとみられる。【南優人/Infostand】
SEC
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2007年3月9日