タイ北部ランパーンのタイ象保護センターで7日夜、アジアで初めて人工授精による赤ちゃん象が誕生した。雄のアジアゾウで体重は100キロ、元気ですぐに歩くことができたという。
同センターは、地雷で傷ついた象や酷使されて捨てられた象の保護や治療とともに、象使いの伝統技術を継承するために子象の訓練も行う世界でも珍しい施設。センターのシティデット病院長によると、計画は1999年から準備を進めており、2005年6月10日に人工授精を施した。
アジアゾウは世界中に3万4000~5万4000頭程度しか生息していないとされ、同病院長は「森林伐採などで減少し続けている個体数増加に役立つだろう」と期待している。(バンコク共同)
毎日新聞 2007年3月9日 11時00分