今年1月にテレビ放送が終了した「仮面ライダー電王」が、スピンオフ作品で復活する。人気キャラクター、モモタロスを主人公にした全4話の短編「モモタロスのまっかっか城の王」で、テレビと映画の連動企画。今年4月に映画「仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事」で異例の復活を遂げたばかりだが、ファンの期待に応える形で再びよみがえる。
今度の主人公は、おとぎ話「桃太郎」の赤鬼をモチーフにした「モモタロス」。未来からやってきた怪人「イマジン」で、佐藤健(19)演じる野上良太郎に取りつき仮面ライダー電王に変身。人気声優の関俊彦(45)が吹き替えを務め、おちゃめな性格で人気を誇った。
モモタロスが自分の住む城を目指して旅をするというコメディーの全4話構成で、第1~3話(各1分)は、7月20、27日、8月3日に、テレビ朝日で放送中の「仮面ライダーキバ」(日曜前8・00)の終盤にオンエア。完結編となる第4話(2分)は、8月9日に公開される映画「劇場版仮面ライダーキバ 魔界城の王」「炎神戦隊ゴーオンジャー BUNBUN!BANBAN!劇場BANG!!」のおまけとして上映する。
メーンの乗り物が電車の「電王」は、30代の母親世代を虜(とりこ)にした佐藤らイケメン俳優路線に加え、アニメの第一線で活躍する声優を大量起用したことで、10~20代のアニメファンから鉄道マニアまで幅広い支持層を獲得した。
放送終了後も勢いは衰えず、4月に発売された関連DVD「イマジンあにめ」が30万枚の売り上げ。劇場版は従来、テレビ放送中の夏公開が通例だが、4月に平成仮面ライダーシリーズとして初めて2本目「-クライマックス刑事」を製作。昨年夏に公開された「劇場版仮面ライダー電王 俺、誕生!」と合わせて興行収入20億円を突破した。
再度の復活について、東映の白倉伸一郎プロデューサーは「ファンの方々に恩返しをしていく中で、今回は“おまけ”という、子供中心ならではのお得感を感じてもらいたい」と話している。(スポニチ)