政府与党は、開始以来批判が根強い後期高齢者医療制度をめぐって、年金からの天引きや低所得者の保険料負担など制度の運用の見直し案を決定しました。
「これまでいただいた批判を真摯に受け止め、高齢者の立場に立って政府の運営を行っていくために、現場の実務を担う広域連合や市町村などと連携しながら、今回取りまとめられた対策について、速やかな措置を講じてまいりたい」(福田首相)
見直し案では、基礎年金だけの受給者など所得が低い高齢者に対し、保険料を最大で9割減らすといった負担軽減策を導入しています。
また、年金からの保険料の天引きについては、本人が希望すれば口座振替に切り替えることができるようにするほか、本人が扶養家族で年金収入が180万円未満の場合には、世帯主である子供の預貯金などで肩代わりができるようにしました。
また、町村官房長官は、今回の見直しで生じる負担について「なんとか対応できる金額だ」と述べ、社会保障費の伸びを1年で2200億円ずつ抑える政府の方針には影響しないという考えを示しました。(12日18:30)