109年前に建てられた南海本線・浜寺公園駅(堺市西区)の洋風木造駅舎が高架化に向け営業終了することになり、同駅で27日、セレモニーが開かれた。南海電鉄などによると、現存する私鉄最古の木造駅という。
東京駅の赤れんが駅舎や大阪市中央公会堂を手掛けた建築家、辰野金吾の事務所が設計し、1907年に完成。柱や梁(はり)などの骨組みを装飾として露出させたしゃれた造りの「ハーフティンバー様式」で、国の登録有形文化財にもなっている。
高架化事業に取り組む市によると、当初は解体する可能性もあったが、保存を求めた地元住民の声を受け、2028年に開業予定の高架駅の玄関部分として活用する計画に変更した。工事期間中は近くに駅舎を移動し、修復などを経て公開する見通し。〔共同〕