宮崎市内で23日に開催されたソフトテニスの県大会で、熱中症とみられる症状により中学生ら21人が病院に搬送されたことを受けて、宮崎県中学校体育連盟は24日、サッカーなど全ての屋外競技の日なたでの試合観戦を禁止する措置を取った。県中体連の責任者は「生徒の安全最優先で、細心の注意を払いたい」と話している。
県中体連によると、生徒や保護者に対して、ソフトテニスの試合観戦は屋根がある場所や木陰で行うよう要請した。また、気温が高くなる午後の試合を避けるため、試合日程の一部を25日の午前へ変更したという。25日にあるサッカーの決勝も日なたでの観戦が禁止される。
宮崎市消防局によると、23日、宮崎市熊野のKIRISHIMAヤマザクラ県総合運動公園で開催されたソフトテニスの中学生の県大会で、生徒ら多数に熱中症の疑いがあると通報があった。成人3人と中学生の計30人が症状を訴え、このうち21人が病院に搬送された。8人が重症、3人が中等症、10人が軽症という。
また、宮崎市で23日にあった第100回全国高校野球選手権記念宮崎大会決勝でも観戦中の高校生10人が熱中症の疑いで吐き気や頭痛を訴え、搬送された。
連日の暑さを受けて、県内の各市町村の教育委員会は同日、熱中症事故の防止についての通知文を市内の小中学校に出した。同様の通知を出すのは、7月に入って3回目という。
宮崎市教委によると、通知文では、部活動や登校日などで定期的な休憩と水分補給をさせることを求めた。また、気象状況を注視し、高温注意情報が出た場合などは各学校で協議して慎重に対応、判断することを呼びかけたという。
気象庁によると、県内は25日も気温が35度以上になると見込まれ、27日にかけて猛暑日が続くという。(松本真弥、大山稜、伊藤秀樹)