2019年にラグビーW杯、20年に東京五輪と、大きなスポーツイベントが目白押しの日本。世界で日本人選手が活躍するシーンも増えてきた。得意のものづくりでも「海外組」を生み出そうと、スポーツ関連の中小企業の輸出支援などに政府が乗り出した。
ドイツの水泳五輪代表チームにウェアを採用されたベネクス(神奈川県厚木市)。選手たちが「スーパーパジャマ」と呼ぶ、休養時専用のウェアを製造販売する。
05年に中村太一さんが起業したのは、介護業界で働いていたときの思いつきがきっかけだった。「床ずれを人手ではなく、外的な刺激で予防する機能性マットはできないか」
体圧を分散して床ずれを防ごうとするマットはすでにあった。そこで中村さんは、マット表面の素材を工夫して新しい製品を作ろうと、材料会社に協力を求めた。プラチナなど複数の鉱物を練り込んだ糸を使い、「微弱な電磁波が体を刺激し、副交感神経に作用する」マットを完成させた。
体験会は好評だったが、10万…