西日本豪雨の影響で、被災地の観光産業が打撃を受けている。被害が大きい広島、岡山、愛媛3県の推計では、豪雨後の宿泊キャンセルは計30万人以上にのぼる。
広島県が24日に発表した推計によると、6~23日の宿泊施設のキャンセルは18万人、観光影響額は約45億円にのぼる。岡山県の推計では、6~18日のキャンセル連絡は推計で10万778人。被害額は約10億円。8、9月のキャンセルも多いとみている。岡山県は公式ツイッターで「岡山を元気にするためにも、是非、岡山の観光をお楽しみください」と呼びかけている。
愛媛県が26日に発表した推計結果では、6~20日に県内で約7万人が宿泊をキャンセルした。県によると10月までの予約も前年比3割減という。松山市の道後温泉は大きな被害をまぬがれたが、旅館組合によると8月の予約が半分程度にとどまっている。
3県は27日午後、国に観光被害への支援を要望する。熊本地震の際に九州の宿泊やツアーが最大70%引きになった「九州ふっこう割」と同様の補助制度の創設などを求める。