東京五輪・パラリンピック期間中の暑さ対策として政府がサマータイム(夏時間)導入の検討を始めたことについて、大阪府の松井一郎知事は8日、「オリンピックのためだけにやるんだったら反対。色々と経費もかかる」と述べた。
森氏、サマータイム再度要望 首相「内閣としても検討」
夏時間は、標準時を現状より1~2時間早めることで競技開始時間を比較的涼しい朝の時間帯に移すことが目的。大会組織委員会会長の森喜朗元首相らが導入を要望し、安倍晋三首相は自民党に検討を指示した。
松井知事はこの日の定例記者会見で、「競技は時間帯を考えて開催すればいいし、室内競技は十分できる。競技の時間割の見直しで対応するべきだ」との考えを示し、「オリンピックのためだけに2時間前倒しをしたからって、それがどれほどの効果あるのか」と疑問を呈した。
また、「(導入によって)どういうデメリットがあるのか、経費がどれくらいか、概算で計算するように(府の部局に)指示した」と述べ、府庁の業務への影響を調べる方針を明らかにした。(楢崎貴司)