京都市伏見区の大岩山(標高182メートル)で7月、西日本豪雨により大規模な土砂崩れがあり、ふもとの住宅から約10メートルまで土砂が押し寄せた。山頂付近に無許可で投棄された建設残土に加え、その崩落を防ぐ工事用として業者が搬入した土砂も流された。大雨で再び崩落することを心配する地元住民は8月31日、工事の中止や早急な安全対策を京都市に申し入れた。
市や住民の説明では、7月5~7日の豪雨で山の南側斜面が約400メートルにわたり崩れた。土砂や樹木などが市有地内の農業用ため池(縦約27メートル、横約15メートル、深さ約4メートル)を埋め、民家の約10メートル手前まで迫った。
被災地のために今できること…西日本豪雨支援通信
西日本豪雨、列島各地の被害状況は
山頂付近の土地は、栃木県の不動産管理会社が管理する。市は1月、現場付近に大量の建設残土が無許可で持ち込まれ、造成されていることを確認。宅地造成等規制法に基づき、土砂の傾斜を30度以下に抑えるよう管理会社に是正指導をした。この無許可投棄について、管理会社は京都市内の土木会社が無断で持ち込んだとして、この会社に損害賠償を求めて京都地裁に提訴しているが、土木会社は関与を否定している。
一方、是正指導を受けた管理会…