東京都足立区障がい福祉センターの男性主事(28)らが、6月に体験利用に訪れた特別支援学校の高校3年の男子生徒に不適切な発言をした問題で、同区は31日、弁護士による調査結果を発表し、発言を心理的虐待だったと認めた。この問題で区は当初、職員3人が関わった疑いがあると発表したが、調査の結果、残る二人は別の事案に関わっていたことがわかり、合わせて心理的虐待とした。
調査によると、男性主事は作業訓練をしていた生徒に「笑った顔がむかつく」などと発言した。また女性主査(53)が別の男性利用者2人に対し、男性主事(32)が、このうちの男性利用者1人に対し、言動や身体的特徴をあげつらうような発言をした。
3人はセンターの生活体験係に5年以上在籍し、主導的な役割で障害者を支援してきた。発言についてはいずれも「虐待とは思っていなかった」と話しているという。区は組織的な問題があったとし、外部有識者による、センターのあり方を考える委員会を立ち上げる予定だ。3人の処分については10月上旬までに決めるという。(阿部健祐)