国宝、重要文化財を含む江戸時代の絵画作品を展示する「江戸絵画名品展」が4日、モスクワの国立プーシキン美術館で始まる。両国首脳が合意した「ロシアにおける日本年」の主要事業の一つ。地元報道陣向けに展示が公開された3日、宮田亮平文化庁長官は国宝作品を前に「日本では私もこんなに間近で見たことがない」と作品展の魅力をアピールした。
展示されるのは、江戸時代後期の画家、渡辺崋山の国宝「鷹見泉石像」や中期の尾形光琳の重要文化財「風神雷神図屛風(びょうぶ)」に加え、久隅守景の国宝「納涼図屛風」や初期の幕府御用絵師、狩野探幽の「富士山図屛風」など狩野派諸家の作品。さらに円山応挙、与謝蕪村ら京都諸派の作品のほか葛飾北斎、歌川広重らの浮世絵もあり、総点数は135に及ぶ。
作品は東京国立博物館を中心に千葉市美術館、板橋区立美術館も出品した。プーシキン美術館やロシア国立東洋美術館など所蔵の作品19点も含まれるが、日本からの116点はすべてがロシア初公開という。3日の事前公開には大勢のロシア・メディア関係者が取材に訪れ、関心の高さをうかがわせた。
2018年を「ロシアにおける…