昨年、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録された沖ノ島(福岡県宗像市)にある、宗像大社・沖津宮(おきつみや)の社殿の大規模修理が終わり、ご神体を本殿に戻す遷座祭が13日、執り行われた。遺産登録の決定後、島を保護するため一般人の入島を原則禁止にしていたが、58人の氏子や総代らが上陸した。
宗像大社は、九州本土の北西約60キロ沖の玄界灘に浮かぶ沖ノ島に沖津宮、本土から約11キロ沖の大島に中津宮、本土に辺津宮(へつみや)があり、三女神がまつられている。9カ年計画の「平成ノ大造営」が2013年に始まり、今年2月に着工した沖津宮の修復では屋根を葺(ふ)き替え、朽ちた部材を取り換えた。
13日は、ご神体を仮殿から本殿に戻す遷座祭があり、その後、昼ごろに氏子らが上陸。米や海の幸、山の幸をお供えする奉幣祭(ほうべいさい)で修理の完了を祝った。(上田真仁)