「こんなせかいあったらいいな」をテーマに発想力や表現力などを競う第3回全国小中学生プログラミング大会の審査会が21日、東京都内で開かれ、受賞作が決まった。最高賞のグランプリには、東京の練馬区立練馬東中3年、三橋優希さんのゲーム「つながる。」が選ばれた。
「つながる。」は、タイルをクリックして回転させ、人と人が白い線によってつながるようにするゲーム。争ったり競ったりするのではなく、みんながつながる温かい世界があったらいいな、という思いでつくったという。審査委員長のアーティスト、河口洋一郎・東大名誉教授は「組み合わせなど、データの表現がすごい。完成度の高さは中学3年とは思えない」と高く評価した。三橋さんは「全力でつくった作品が評価され、自信になりました」と話していた。
準グランプリは滋賀県守山市立速野小4年、越智晃瑛君の「点字メーカー Ver1・03」と、杉並区立東原中3年、真家彩人君の「Magical Guitar ~あなたも今からギタリスト~」。「点字メーカー」は、点字を知らなくても、リストバンド型の端末を傾ける動作で点字を書ける機器、「Magical Guitar」は、アルミホイルをはめた左手の指が押さえた位置で音の違いを検知し、楽譜が読めなくてもメロディーを奏でられる作品だ。
大会は、角川アスキー総合研究所とUEIエデュケーションズ、NPO法人CANVASがつくる実行委が主催し、朝日新聞社が共催、総務省が後援して開かれた。全国から282作品の応募があった。プログラミング教育は2020年度から必修化される。
ほかの受賞作品は次のとおり。(敬称略、都県は通っている学校の所在地)
【優秀賞】
早稲田実業学校初等部6年、菅野晄「写刺繡(ししゅう) ~Sha―Shi―Shu~」(東京)
刈谷市立依佐美中1年、平野正太郎「ロボロボパズル!」(愛知)
【入選】
足立区立第十中3年、渡辺悠「Planet Adventure」(東京)
新宿区立落合第三小3年、伊藤直輝「魚の国」(同)
川口市立里小5年、澁谷知希「今日の洋服何着てく?」(埼玉)
塩釜市立杉の入小6年、佐藤空汰「子供のはじめての自動販売機(改良型)」(宮城)
都立武蔵高校付属中1年、霜田貫太「アンガーマネジメントVR~認知行動療法に基づく怒りのコントロール VRへのバイオフィードバックの適用~」(東京)