幕末に藩命で英国に密航し、日本の近代化に尽力した5人の長州藩士「長州ファイブ」の功績を紹介した漫画ができた。
漫画「長州ファイブ―日本の近代化・工業化に挑んだ男たち」(A5判、200ページ)は、5人の密航から帰国後の仕事ぶりまでを5部構成で丁寧に追った。山口県萩市などでつくる実行委が制作。最新の研究成果を反映し、全編がほぼ史実に即して描かれている。時代背景や、吉田松陰ら当時の重要人物をコラムで紹介している。
こだわったのは、絵や人物のせりふをできるだけ正確に描くこと。1853年のペリー来航では、蒸気船2隻と帆船2隻が浦賀港に来港する様子を、帆の形まで正確に紹介した。伊藤博文と井上馨が歴史書「日本政記」を包んだ布に渡航に向けた決意を書き、英国に持参する場面もある。
山尾庸三が、工業化を進めるた…