道内ほぼ全域が停電した北海道地震から6日で2カ月。地震後の2日間、事業者の太陽光や風力による電力供給はストップする一方、太陽光パネルがある多くの家庭は日中、電気を使用できた。再生可能エネルギーの活用策は? ブラックアウトからどのような教訓が引き出せるだろうか。
震源地から北へ約350キロ。日本最北端の宗谷岬を見下ろす丘に、57基の風車が並ぶ。国内有数の風力発電所「宗谷岬ウインドファーム」(稚内市、5・7万キロワット)。9月6日未明のブラックアウトで運転をすべて停止した。
運営母体のユーラスエナジーホールディングス(東京)によると、運転再開は11日にずれ込んだ。設備に損傷はなく、停電は8日までに復旧し、再稼働に必要な態勢は整ったが、電気を北電の送電網に送る許可が出なかった。
稚内市は日本海とオホーツク海に挟まれ、年間を通じて強い風が吹く。風力発電で市内の年間消費電力の120%をまかなえるとアピールしていた市の担当者は「こんなに風車があるのに、なぜ停電しているのか、と疑問に感じた市民は多い」と話す。
一方、住宅に太陽光パネルを取り付けていた一部の家庭では、再生エネの恩恵を受けていた。
「家にソーラーパネルがあって…