「政治とカネ」の問題で経済産業相を2014年に辞任した自民党の小渕優子衆院議員が、表舞台での活動を再開した。13日には、就任したばかりの党沖縄振興調査会長として初会合を開いた。父の小渕恵三元首相を引き合いに「父のかなえたかった沖縄の姿をしっかりと引き継いでいく」と記者団に語った。
小渕氏は08年に戦後最年少の34歳で入閣し、14年に経産相に就任。将来の首相候補と目されてきたが、政治資金問題で辞任に追い込まれた。先月、政治資金規正法違反の罪で有罪判決を受けた元秘書の執行猶予期間が終わり、所属する竹下派内からも再始動を求める声が出ていた。
竹下派は沖縄の基地問題や振興策に取り組んできた伝統がある。党沖縄振興調査会は、政府がまとめる沖縄振興策に影響力を持つ。小渕氏は「沖縄の県益が国益になるという意識を持った議員が増えていくよう、調査会を運営していきたい」と記者団に話した。(及川綾子)