アマゾンジャパンがプライム会員向けに配信しているドラマ「チェイス」のストーリー展開やセリフなどが、書籍「殺人犯はそこにいる 隠蔽(いんぺい)された北関東連続幼女誘拐殺人事件」と類似しているとして、著者の清水潔さんと発行元の新潮社が配信中止を求めていた問題で、制作会社のジョーカーフィルムズは13日、ドラマの公式ホームページに謝罪文を載せた。清水さんと新潮社、事件の遺族に対し「配慮が至らなかった点につきまして、ここに謝罪いたします」としている。
ドラマ各回の末尾に参考文献や事件の被害者遺族への哀悼の意が追加されたことなどもふまえ、新潮社は「ドラマの配信再開に異議は唱えない」としている。制作会社によると、これを受けて13日、公開開始が遅れていた第7話の配信を始めたという。
著者の清水さんは「北関東連続幼女誘拐殺人事件の本質とは無関係な部分で、このような紛争が起き、そして長引くことは望んでおりません。今回は先方が謝罪をし、参考文献・番組が明示され、事件被害者と遺族へ対する哀悼の意がドラマ末尾に追加されたという事実を受け入れる事とします」と新潮社を通してコメントした。
新潮社は「殺人犯はそこにいる」の映像化について、「書籍発売後から数多くのお話を頂戴しておりますが、事件の被害者であるご遺族の感情に配慮し、弊社および清水氏は慎重を期して検討を進めております」としている。