名古屋の花柳界に15日、新人舞妓(まいこ)2人が同時にデビューする。所属する「名妓連(めいぎれん)組合」(名古屋市中区)によると、2人そろってお披露目の宴が催されるのは約80年ぶり。すずめさん(津市出身)と早紀さん(北海道江別市出身)で、名古屋の伝統を継承しようと稽古に励んでいる。
すずめさんは高校を卒業して美容師になったが、着物や歌舞伎が好きで、「働きながら伝統文化の勉強がしたい」と今年7月に名妓連の門をたたいた。休日に名古屋に通い続け、約2カ月後、熱意を認められて舞妓の「お見習い」に合格した。
早紀さんは子どものころから芸事に興味があり、中学3年から西川流の日本舞踊を習った。中学卒業後に舞妓になるつもりだったが、両親の反対でいったんあきらめた。だが夢を捨てきれず、高校卒業前に改めて両親を説得。今年8月末に西川流の家元と親交がある名妓連の「お見習い」になった。単身で名古屋に乗り込んだ早紀さんはベテラン芸妓から覚悟を聞かれ、「やりたい」と言い切った。
「お見習い」から舞妓になるに…