宮内庁と大阪府堺市は22日、国内最大の前方後円墳、大山(だいせん)古墳(伝仁徳〈にんとく〉天皇陵、全長486メートル)の堤で進めている共同発掘調査の現場を報道陣や国内16学会の代表者に公開した。列状に並んだ円筒埴輪(えんとうはにわ)と、こぶし大の石を並べた石敷きを確認。宮内庁は5世紀とされる築造時の遺構とみている。
大山古墳は日本書紀で4世紀末に亡くなったとされる仁徳天皇の墓として、宮内庁が明治以降、立ち入りを厳しく規制してきた。
今回の調査は将来の保全工事に向けた基礎情報の収集が目的だが、宮内庁が地元自治体と共同で発掘したのは初めて。大山古墳の内側の堤まで立ち入りを認めたのも極めて異例だ。
現場は、墳丘を囲む三重の濠(ほり)のうち、墳丘に最も近い第1濠と2番目の第2濠に挟まれた第1堤。南側と東側の計9カ所でトレンチ(試掘溝、長さ7・5メートル~10・5メートル、幅2メートル)を掘った。
その結果、第2濠に最も近いトレンチ3カ所の深さ20~40センチのところで、列状に並んだ直径35センチほどの円筒埴輪が各4、5本並んでいるのが確認された。
現場では、ポリ袋(35センチ…