AI(人工知能)を搭載し、駅構内を走行しながら不審者らを見つける警備ロボット「ペルセウスボット」の実証実験が、西武新宿駅(東京都新宿区)で行われている。駅や空港のテロ対策が重要視されるなか、駅員らを手助けするのが目的。2020年東京五輪・パラリンピックまでの実用化をめざしている。
ロボットは西武鉄道や東京都立産業技術研究センターなどが共同開発したもので、高さ約1・7メートル、重さ約170キロ。駅構内を巡回しながら、自らのAI監視カメラと構内の定点カメラを連係させて不審な動きをする人物や置き去りにされた荷物などを検知し、駅員のスマホに通知する。ギリシャ神話の英雄「ペルセウス」が名の由来だ。
27日に報道公開された実験では、人間がゆっくり歩くほどの速度で巡回。しゃがみこんだ人の姿を検知すると、場所や時間を画像とともに駅員に知らせた。実験は30日まで行われ、検知精度や走行性能などを検証する予定だ。(細沢礼輝)