NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」出演を縁に、舞台となった岩手で愛され続けている女優のんさん。筋金入りのファンで応援団長とも言えるのが、岩手県行政のトップの達増拓也知事だ。元外交官でサブカル通。予定の取材時間をオーバーして熱く語った「のん的な生き方」からは、しなやかに地方で生きていく道が見えてきた。
あまちゃんと重なる物語 岩手で根強い「のんびいき」
「永遠のあまちゃん」くまモンに匹敵 辛酸なめ子さん
のんと岩手、両思い継続中 北三陸は今日も舞台だった
――知事のあまちゃん好きは有名です
復興も緒に就いたばかりの時に元気を与えてくれました。方言の応酬とか、まめぶ汁を出してくるところとか。仮設住宅であまちゃんを見ていた人たちも、大笑いしてました。「笑ってもいいんだ」という感覚を被災と復興の現場に広めてくれたのです。
――だからといって、のんさんと岩手が相思相愛の関係になるのでしょうか
被災して岩手の人たちが苦労をしていた時に、のんさんはじめスタッフが苦労して真剣勝負で番組を作ってくれた。番組のおかげで岩手のことが全国のお茶の間に届けられた。同じ苦労をともにしたという気持ちが、家族みたいな意識につながりました。気晴らしに見るようなエンタメ作品とは決定的に質が違う経験を、岩手県民はあの年にしたんです。
――あまちゃん終了後、独立を巡って所属事務所とトラブルになりました
あまちゃんイヤー後も、もっと岩手に来て欲しいと思いましたが、事務所の方針なのか全然来なくなった。あまちゃんから離れるような日々が続く中、「岩手関係の仕事をやりたい」というお話がありました。ありがたかったです。
――その時の岩手の人々の心情は
「事務所の方針なのか(岩手に)全然来なくなった」と語る知事。一体どのように戻ってきたのでしょうか。
大震災という不条理の中で頑張…