電車が到着すると柵が沈む新型ホームドア(可動式ホーム柵)の開発を、近畿日本鉄道が進めている。車両のドアの位置の違いやホームの狭さなどの課題が解消できるといい、数年後の実用化を目指す。
開発中のホームドアは、乗降時にホームの外側(高さ約1メートル)に隠れるように沈む。せり上げた時の柵の高さは1・3メートルほど必要なため、複数の柵を重ねる形で列車とホームの間に収納する予定。耐久性や軽量化などの検討をしている。設置費用については、価格を抑えるため、他社での導入も含めた量産化が課題という。
近鉄は関西私鉄(JRを除く)で最多の286駅、約1900両を保有し、阪神電鉄の車両も乗り入れる。そのため、ドアの数や位置が異なる様々な車両があり、ホーム内側に戸袋や支柱が必要な左右開閉やロープ昇降タイプのホームドアの設置がしにくかった。また、ホームが狭い駅での車いすの通行や駅員の安全確認時の視認性を妨げることなども課題になっていた。
ホームドアをめぐっては国など…