「まだまだ勝手に関西遺産」
ジャバラという果実を知っていますか? 売り文句は「ゆずでも、すだちでもない。紀州のへんなみかん」。マグロに食べさせる取り組みも始まっています。
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和歌山県に暮らしていた頃、飛び地・北山村の顔になっている特産のかんきつ「ジャバラ」の飲料を口にして驚いた。さっぱりとした味の後にやってくる、独特の苦みが強烈だ。
村地域事業課の池上(いけうえ)輝幸さん(47)は「慣れると、結構おいしいですよ」。でも、初めて飲んだときは「世の中にこんなまずいものがあるんだ!」と驚いたそう。好みが分かれそうだが、全国から注文が絶えない。なぜ人々に愛される?
秘密を探ろうと、大阪市中心部から車で3時間半かけて村を訪ねた。道の駅で迎えてくれたのは、戦隊ヒーロー「じゃばライダー」。ジャバラのPRのため、約10年前から村の催しに登場して、ショーを披露している。土産物売り場には、ジャムやポン酢など約30種の加工品がずらりと並ぶ。
12月半ばはちょうど収穫を終…