10代で呉市音戸町を離れ上京した歌手の島谷ひとみさんは、今年でデビュー20周年を迎える。多忙な日々でも、「歌うことが好き」という原点や故郷への温かいまなざしを忘れずに活動し続けてきた。平成はどんな時代でしたか?
私の世代は、青春やゴールデンタイムを過ごした「平成の主役」。いろんな方々に自分の名前と顔を覚えてもらい、人生を大きく左右する分岐点でした。
「平成」の元号が発表になった時は8歳。なんとなく「変なの」って感じたことを覚えています。
高校で日焼けした「ガングロギャル」がはやりました。でも、私はちっちゃい頃から男の子と野球をしたりしてずっと外で遊んでいたので真っ黒でした。
音楽は、姉と一緒にラジオで人気曲を聴いていました。あの時代で1番のスターを挙げるなら、安室奈美恵さん。私たちの憧れで、すべてのブームをつくってくれた。ドリカムもめっちゃかっこいいと思って、頑張って覚えて歌っていました。
でも、私がこうして歌手になったきっかけは家族でした。両親も親戚も歌が大好き。小さい頃から私が歌うと、大人が笑顔になって褒めてくれた。だから歌手になりたいという憧れは、私だけじゃなくてみんなの憧れ。私が代表して「ちょっと東京に行ってみるわ」という気持ちでした。
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