2020年東京五輪の正式種目になり注目が高まるサーフィン。山口県長門市の中学3年生岡田小夢希(こむぎ)さん(15)が昨年12月、日本プロサーフィン連盟のプロサーファーとして認定された。世界のトッププロと対戦したいという目標を胸に、日本海で日々練習に励んでいる。
プロ認定を受けたのは、長さ2メートルほどのショートボードを使い、技の難易度や見栄えで得点を競う競技。日本プロサーフィン連盟によると、中学生でプロになるのは全国的にも珍しいという。
小夢希さんは小学校1年生の時、母繭美さん(41)、姉の高校2年生吹羽子(ふうこ)さん(17)=千葉県在住=の影響で、腹ばいになってボードに乗るボディーボードを始めた。1年後の小学2年生の時に、「ボードに立つ方が怖くない」とショートボードに転向した。
練習場所は、自宅に近い長門市の大浜海岸。繭美さんの指導を主に受けている。学校が終わって、波があれば毎日でも海に出る。小夢希さんは1・8メートルのボードに乗り、波を背にするバックハンドのターンなど、長い手足を生かした得意技を磨いてきた。
これまで、千葉県や宮崎県などで開催される年間約10ある大会に出場。2016年8月に愛知県内で開かれた「全日本サーフィン選手権大会」で3位になるなど、全国トップクラスの実力を身に付けてきた。
プロの世界に挑戦したいと、昨年8月30日~9月2日、茨城県大洗町で開催された「I.S.U茨城サーフィンクラシック さわかみ杯」に出場。プロ本戦に勝ち上がり、規定のラウンドをクリアしたことでプロ認定を受けていた。
プロとしての大会参加は今春からの予定。3月に市立菱海中学校を卒業する小夢希さんは、千葉県内の公立高校への進学を目指している。太平洋側のいい波が立ちやすい環境を求め、大会出場のため交通の便を考えての決断だ。「東京五輪には間に合わないかも知れないけど、世界のトッププロと対戦したい。高校生活を頑張りながら、技で魅了させるような選手になりたい」と意気込んでいる。(林国広)