愛知県の大村秀章知事は5日の記者会見で、選挙権を持つ18歳以上の若者の大学受験への影響を避けるため、受験シーズンの選挙をずらすよう各党に働きかける考えを明らかにした。自身が3選を果たした同県知事選(3日投開票)で、受験生に葛藤が生じていると感じたという。
2016年の公職選挙法改正で、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられている。大村氏は会見で、「この時期は受験に専念させてあげるのが大人の筋」と主張。知事選中、受験生から「投票に行かない。受験一本です」と声をかけられ、「その通りだ。投票なんて行くな。頑張れ」と応じたことを明かした。
大村氏は、受験生が投票にも行かねばならないと考えるストレスを解消するため、受験シーズン中の選挙をずらすべきだと主張。4日に来県した公明党の山口那津男代表にこうした考えを伝えたといい、今後は文書にまとめ、特例法の制定などを各党に呼びかけるという。
一方、「解散」に伴う衆院選については、「日にちが決まっていないのでしょうがない。やると決めた人が批判を受けるんでしょう」と述べ、期日が決まっている選挙をずらすように訴えた。(岩尾真宏)