山口県周南市の県立高校2年男子生徒(当時17)の自殺について、いじめが主な要因と認定した県の調査検証委員会の報告書が公表され、生徒の両親が6日会見した。教職員のいじめに類する行為も認定され、父親は「報告書を重く受け止めてほしい」と訴えた。
いじめ認定へ家族3人3カ月、執念のLINEロック解除
「オマエの荷物全部池に捨てる」 高2自殺でいじめ認定
男子生徒は2016年7月、駅構内で貨物列車にはねられ死亡した。検証委は、LINEメッセージによる仲間外れなど18項目のいじめを認定したほか、教職員のいじめに類する行為を5項目指摘した。
具体的には、①全校生徒の前で名前を呼ぶ②部活動の雑用押し付け③試験中の話しかけ④対応に困るようなことを言う⑤不必要に名前を連呼する――が、生徒のストレス要因になったと結論づけた。
父親は「最も驚き、怒りを感じたのは教員によるいじめ。責任を重く受け止めてほしい」と述べ、時折声を震わせた。「学校の対応がきちんとしていれば息子は亡くならずにすんだ」と訴えた。母親は「報告書が出て終わりではない。こういう事実があったということを教員一人ひとりにきちんと伝えてもらいたい」と話した。(棚橋咲月、藤牧幸一)