千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡し、両親が傷害容疑で逮捕された事件を受けて、柴山昌彦文部科学相は8日、全国の公立小中学校、教育委員会に対し、児童虐待が疑われる事案への対応が適切に行われているかを緊急点検する、と公表した。
また、学校や教委における虐待の可能性がある児童についての情報管理のあり方や、保護者の威圧的な要求への対応などについて考える検討会を省内に設置することも明らかにした。警察や弁護士、児童相談所などとの連携強化も協議する。
心愛さんは2017年11月、学校のアンケートで父親からの暴力を訴えた後に一時保護された。野田市教委は翌年1月に父親から脅されてアンケートのコピーを渡しており、文科省は「適切ではなく、極めて遺憾」と行政指導した。(矢島大輔)