ロンドンの大英博物館で、海外では史上最大規模となる日本漫画の展覧会「Manga マンガ」展が始まった。チケットの売れ行きはいつになく好調な一方、英主要メディアが「やり過ぎだ」と批判的に展覧会を紹介するなど、大きな関心を呼んでいる。古代美術の殿堂を舞台に何が起きているのか。
ゴールデンカムイ登場
大英博物館の正面玄関前にはいま、野田サトルの「ゴールデンカムイ」のヒロイン、アシ●(●は小書き片仮名リ)パを使った特別展の案内パネルが掲げられている。同館の特別展会場としては最大の約1100平方メートルのギャラリーに約50人約70作品の原画などを展示。葛飾北斎の作品を集めた一昨年の特別展より広く、日本関係の展示で使われるのは初めてとなる。北斎の作品や明治期の新聞漫画なども交え、漫画の歴史、社会とのかかわりも伝える。
ゴールデンカムイ描く「かわいそう」じゃないアイヌ民族
英メディアは賛否
大英によると、前売り券の売れ行きは過去5年の特別展で最高で、週末の予約は売り切れになる勢いだ。前売りと入場者に占める16歳以下の割合は約23%で通常の特別展よりも高いという。
一方、ハイカルチャーの拠点である大英が、サブカルチャーとも位置づけられる漫画を本格的に取り上げたことに対し、英メディアの反応は賛否が分かれた。
タイムズ紙は「やり過ぎだ」と…